蕪がみっつ

蕪がみっつあって、小さな鍋でシチューにふたつ使ってあとはお味噌汁、あるいは青菜炒めにすればよかったのに、大皿の思考しかないからぜんぶシチューにしてしまった。お味噌汁、青菜炒めのことはあとから思いついた。コンロのひとつしかない家に長く住みすぎたのだ。まっとうにおかずとごはんとおつゆを並べられるように私はもうならない。このまま大皿の、ぜんぶいっしょくたの、寂しい食べものだけで死ぬように出来ている。